そうそう、「円環少女」に大学闘争の話が出てきていて、違和感をおぼえたことを、感想に書き忘れた。
あの時代は、歴史の授業で詳しく習うほど昔ではないが、もちろん自分自身の記憶にはないという、いわば空白地帯になっていて、ファンタジーのようでありながら、微妙なリアリティも伴っている。戦国時代や江戸時代を舞台にした小説などとは同列に思えない。エンターテイメントの題材にするには生々しすぎるように感じる。その生々しい話に唐突に魔導師が登場するという落差は、個人的には好みではない。が、それも作者は覚悟しているようだし、特に取り上げて非難することでもないだろうと思う。さらりと読み流すべきだろう。
…と思って、そのまま読み流したから、感想にも書き忘れたんだろうなぁ。